責任倫理と政治

いろいろとまた問題になると思うのだが、

政府は29日、教育再生会議の後継となる新機関を2月中に設置する方針を固めた。再生会議が第1次〜第3次報告に盛り込んだ提言が着実に実施されるかどうかを監視する役割を持たせる。

メンバーが決まるまでは様子見だろうな。正直、このタイミングで再開して大丈夫なのかという気もする。

政治に高尚な理念の議論を持ち込めという話もあるが、政治学の立場からすれば、「政治」とはそうした理念も含めた個別利害の間の葛藤・調整でしかあり得ない。ある理念が実効的な政策の中に反映されるためには、それが政治的な影響力を有するように「政治活動」を行う必要がある。その決断主義なき政治はあり得ないし、政治理念を語った段階で、人は既にそこに踏み込んでいる。ならば、重要なのはいかに高尚な理念を語るかではなく、一貫した責任を持って政治的な場を維持し続けることに他ならない。ある時期だけ元気になったから、自分の派閥の影響力が強くなったから、さあ政論を始めようというのが一番よくない。