見えないものへの恐怖

で、そのアキバといえば、ヨドバシができてからというもの、人の流れも大きく変わった気がするのだが、それ関連のニュースで。

ヨドバシカメラ、月額380円で各種公衆無線LANが利用できるサービス

料金云々ではなく、大手量販店が無線ビジネスに参入するほど、ワイヤレス端末の普及が進んでいるということなのだろう。携帯電話に対する理不尽なまでの畏怖の原因を、私は「電波」という目に見えないものを解して接続されることにあると思っている。コードなら物理的に切断できるが、電波は切断できない。無線の普及は、そうした恐怖感をさらに煽りはしないのか。

もうひとつ。

石破防衛相「UFO対処を頭に入れるべき」(詳報)

馬鹿馬鹿しいと言えば馬鹿馬鹿しいのだが、意外に大事なことも言っている。

 隕石は自然現象だから何の意思もなく降ってくるわけですが、UFOの場合は意思なく降ってくるわけではない。これをどのように法的に評価するのかということもある。そうすると災害派遣が使えるのか、領空侵犯でもなさそうだ。そうすると防衛出動かねということになるが、それをわが国に対する急迫不正な武力攻撃と考えるかというとそうはならないだろう。UFOが襲来して、色々な攻撃を仕掛けるということになれば、そういう評価も成り立つのだと思うが、『地球の皆さん、仲良くしよう』と言って降ってきたときに、それはわが国に対する急迫不正な武力攻撃でも何でもない。

 また、何らかの意思が伝達されたときに何を言っているかよく分からないという場合に一体、どのようにわが方の意思を伝達するのだということもある。当省として、こういう場合にどうするかという方針を固めたわけでも何でもない。

この人の喋り方も内容もさして好きではないのだが、防衛(戦争)は外交の延長線上にあるというクラゼヴィッツ流の理解に従えば、コミュニケーションの出来ない相手と戦術を想定したやりとりをしなければならない事態について考えておくというのは当然のこと。というか日米開戦絡みで卑怯者呼ばわりされ続けたせいか、開戦寸前のギリギリの交渉でも、相手が正直に話をしてくれると思っている人が多いんじゃないだろうか。そうした状況への取り決めがないと、いざというとき、例外状況であることをたてに文民統制がすっ飛ばされるなんてのは、社会科で必須項目にするべきであるくらいの常識だと思っていたのだが。